寄付で応援する
まちにケアを
編み込み
孤立・孤独を防ぐ
孤独を解消し、ケアしあうつながりを作るための取り組みを行っています。
そのようなケアするまちをデザインするために、共に歩むメンバーとして、参加しませんか?
日本では約5割弱の人々が
孤独感を抱えている
CASE
1
妻を亡くした60代のAさん
地域のクリニックに受診中の60代男性のAさん。アルコール依存症の疑い。仕事は3年前に退職している。こどもはおらず、唯一の妻は昨年他界している。年金暮らしでお金の心配はないが、外出することはほとんどない。
妻が亡くなってから、めっきり外出しなくなってしまった。食事はコンビニ弁当がほとんどだ。妻の食事は本当に美味しかったなぁ。日中することはほとんどない。ぼーっとテレビを見てビールを飲む日々。地域の活動にもほとんど出たことはないから、今更行くのもためらってしまう。最近の話し相手といえば、診療所の先生くらいか。よく話を聞いてくれる。そういえば、この前、受診したときにチラシをくれたっけ。
居場所の相談所。私設の図書館でやっているそうだ。先生にも紹介されたし、一度行ってみようかな。
翌週、ふらっとだいかい文庫と呼ばれる私設図書館に訪ねてみた。スタッフは随分気さくでこちらの話を聞いてくれる。ずいぶん感じのいい方だった。いろいろ楽しそうな取り組みを紹介してくれた。若い頃やっていたギターの会があるそうだ。久々にやってみるのも悪くない。外出するのはおっくうだったが、一度参加してみようかなと思う。
CASE
2
学校に行かなくなった10代のBさん
Bさんは15歳の中学生。両親と3人暮らし。去年から朝起きられずに学校に通えなくなってしまった。
小児科に受診したところ、起立性調節障害の疑い。
だいかい文庫に行くのは悪くない。午後3時くらい。中学には行きたくないけど、ここならゆっくり話を聞いてくれるスタッフさんがいる。ここに来ると、いつも飲み物や食べ物をスタッフのお姉さんがくれる。ゆっくり飲むと落ち着く。ここでゆっくり本を読みながら、スタッフさんと話をするのは心が晴れる。
帰り際、今朝のことを思い出した。家では両親が喧嘩している。私が学校行けないからなのかな。気分がどんより沈んでしまう。
だいかい文庫に来ている人はいろんな人がいる。昨日あったお姉さんは、私も高校時代、不登校だったよと話してくれた。スタッフさんはここでお店番してみようよと誘ってくれた。こんな私でもここに居てもいいって思える場所。家のこともここなら相談してもいいかなって思う。勇気を出して、話そうかな。
AさんもBさんも気軽に相談できる相手がおらず、居場所がないという孤独感を抱えている様子がみてとれます。
孤独は、本人がつながっていない感覚を持つという主観的な痛みを指します。こどもから高齢者まで孤独感を抱えた人は多くいます。Aさんは、アルコール依存症や家族の喪失体験、独居世帯、Bさんは、不登校、複雑な家庭環境、起立性調節障害といった疾患、家庭環境などのさまざまな要因が孤独に影響していると思われます。ただ単に孤独があるだけではなく、困難な社会的な状況によって、孤独が加速していることがわかります。
孤独の状況(間接質問)(令和4年)
内閣官房孤独・孤立対策室 人々のつながりに関する基礎調査 R4
環境が孤独を加速させる
貧困や疾患がある、相談相手がいない、単身世帯、家庭環境が悪いなどのリスクを抱えた人が、参画する場がないことで、孤独が加速し、参画できないことで、さらに相談できない、問題が悪化する、ウェルビーイングが低くなっていくという悪循環が生じます。
彼らも気軽に参画できる包摂的なコミュニティが地域にあること、気軽に相談できる相手がいること、フラットに伴走してくれる支援者がいることが重要になってきます。
一般社団法人ケアと暮らしの編集社は、環境にアプローチすることで孤独孤立を解決する非営利法人です。場づくりやまちづくりを行うことで、気づいたら相談する相手がいる、コミュニティに参加している、孤独が解消されているウェルビーイングになっている状況を目指します。
ケアと暮らしの編集社の役割
自然につながれるケアを
まちに編み込む
私たちは、既存のコミュニティやサービスにつながらない孤独を抱えた人たちとも、本やコーヒー、映画といったポップな取り組みや場づくりを通じて出会い、コミュニティにつなげる役割を果たします。気づいたら、ウェルビーイングになっていた、役割を持っていたという状況を作ります。そのために、私たちは、利用者へのインタビューによる調査研究により複数の機能を持った小規模多機能な公共空間の効果を分析しました。
実績
だいかい文庫への来館者数
14,160
人
社会的処方した人数
(他のコミュニティにつなげた数)
80
人
居場所の相談所への相談数
1,123
人
だいかい大学の講師の数
49
人
※令和5年度3月末までの数値
利用者の声
VOICE 1
ふらっと立ち寄った図書館が
相談の場になったCさん
(60代女性)
いろんな機能があるところがいいと思います。
カフェでもあり、本屋でもあり、図書館でもあり、居場所の相談所でもあるハードルの低さ。ハードルが低い、限定されないっていうスペースってあるようでないと思うんですね。だから、「なんか相談事があったら、行きます」って前々から市役所とか、役所でも、社協でも何でもそうだけど、電話して、「自由に来てください」って言われるんですけど、一応問い合わせして、なんか目的がはっきりしてて「さあ、行くぞ」みたいな感じで行かないと行けないところが多いんですよね。
なので、構えて行かなくてもいい場所っていうのは、とても大事なのではないかなと思います。
図書館型地域共生拠点としてのだいかい文庫についてお話しくださっています。ひとりで読書をする、コーヒーを一杯飲む、出会った方と雑談をする、市民大学「みんなのだいかい大学」に参加する、「居場所の相談所」で相談するなど、だいかい文庫での過ごし方は多岐に渡ります。
なんとなくモヤモヤする、なぜか気持ちが落ち込むといった専門機関に行くほどではないように感じることも含めて、多くの相談を受け、必要な方には伴走支援を実施してきました。必要に応じて地域のコミュニティとつなげ、点から線へ、そして面へと、普段の暮らしを編みなおしています。ひとりで過ごしているうちに元気を取り戻してきた。本を介して言葉や人との出会いが生まれた。雑談するうちに思わず本音が引き出された。
相談と身構えずふらっと来れてそこに居ていい空間だからこその相互作用が、ゆったりと起きてきています。
VOICE 2
相談の場に困っていたEさん
(20代男性)
仕事の中でも悶々と考えるようになって、そう考えると心がしんどくなってきたなとか、そういうのが仕事を始めて3か月ぐらいして思ってきたので、この気持ちを共有できるというか吐き出せる場所というのが職場でもそんなになかったので、だいかい文庫があったなって思ったんです。あそこなら聞いてくれるだろうって。
居場所の相談所について話していくださっています。
孤独・孤立の相談先はあまりありません。居場所の相談所は、暮らしの延長上にある相談の場だからこそ相談が気軽できるメリットがあります。居場所の相談所では、孤独孤立、メンタルヘルス、不登校、病気、喪失体験など、多様な制度の狭間にある相談に応じてます。必要に応じて、医療機関や行政機関につないだり、孤独の解消のため、地域のコミュニティにつなぐこともあります。
VOICE 3
居場所として仲間が
できる場になったDさん
(10代女性)
だいかい文庫に来るようになってすごく衝撃的だったのが、えっ、何それ知らないみたいな職業だったりとか経歴をお持ちの方がたくさんいることです。
自分はレールから外れたんだ、レールから外れたらもう終わりだと思ってたけど、外れても道はあるって、会話を通して教えていただきました。
私が無職であることを悲観してたときに、とある方が「ムショクっていうのは無しに色って書いて無色だから、これからは何色にもなれるんだよ」って言ってくださって、そう言ってくれる大人が今まで周りにいなかったので、結構救われました。
だいかい文庫で出会った人についてお話しくださっています。
カフェでちょっと立ち話をした相手が、実はお医者さんだったり保健士さんだったり保育士さんだったり。でもこの場所では、不登校の学生といった普段の役割を脱いで、共通の関心ごとや本の話題などでポップにつながっていくことができます。困りごとを抱える前から楽しさや面白さでつながっておく。そんな出会い方ができる場所です。
「みんなのだいかい大学」は、学び合い、”好き”をシェアする市民大学です。誰もが気軽に参加できます。孤独を抱えた人も含めて多くの人が講師として講座を開講しました。猫を愛でる会、干物の会、うつ病を語る会、ヤングケアラーの体験会などが実施されています。サークル活動につながったり、講師をした人の自己効力感の向上につながっています。だいかい文庫のカフェ利用はもちろん、みんなのだいかい大学に参加したり講師になったりすることで“好き”を入口にした関係性が始まっています。
VOICE 4
ケア的な場が広がり、
活動を始めるFさん
(30代女性)
だいかい文庫があったから、私もなにか活動したいなと思ったんです。ケア的な場が広がって行くといいなって思って。だいかい文庫さんとコラボして、私も子どもたちの場になるといいなと思って、活動を始めたんです。
今、豊岡市ではケア的なプレイヤーが増えています。私たちは、ケアするまちを作る取り組みを行う人たちを応援します。家庭医や建築家などのメンバーとともにつくるケアとまちづくり未来会議というコミュニティを通じて、全国のプレイヤーの中間支援を行い、市民性によるつながりを作るだいかい文庫のような場を増やしていく取り組みを続けます。オンラインコミュニティの運営、伴走支援や政策提言など、多様な取り組みを行います。
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