事業開始年
2024年〜2025年に終了
取り組みの背景
2024年1月に発災した能登半島地震の影響で、金沢市内に広域避難している被災者の方々の孤独・孤立が問題になりました。地震で家屋が損壊・倒壊し、自宅に住めなくなった人々は長期にわたり避難所や仮設住宅での生活を強いられました。住宅再建のめどが立たず、金沢市内に住んでいる方、また帰郷せずそのまま市内で暮らす方もいました。震災の復興において、そのソフト面、特に孤独孤立は見過ごされがちでした。特に、集落ごと避難した仮設住宅ではコミュニティ機能が維持されるものの、広域避難ではマンションなどに点在されており、把握も難しい状況でした。
目指す姿
地域の居場所と連携した地域主体の社会的処方のモデルづくりとし、地域におけるつながりの希薄化とそれに起因する孤独・孤立の予防に向け、地域住民のつながりを創出し共助の仕組みを活性化させるための新たな取組を生み出すことを目的にしました。
実施内容
NPO法人クロスフィールズは、「内閣府 令和6年度 地域における孤独・孤立対策に関するNPO等の取組モデル調査」等への採択を受け、能登半島地震の影響で金沢市内に広域避難している被災者の方々向けの活動を行い、アドバイザーとして、ケアと暮らしの編集社が入りました。能登半島地震により被災した高齢の広域避難者を対象に、社会的処方のアプローチを用い、広域避難者が集い交流する機会を提供するとともに、社会的処方の肝となる市民リンクワーカ―の発掘・育成・実装を通じて交流型イベント参加者と地域住民や地域資源とのゆるやかなつながりを形成することで、参加者同士のコミュニティ形成や地域参加に接続する取り組みを行い、弊社は、助言やワークショップの企画運営、伴走支援を行いました。写真は石川県ホームページより
成果
- 交流型イベント「笑語ひろば」には256名が参加し、参加者の7割以上が新たなつながりを実感し、多数の地域参加の事例が生まれるなど「孤独・孤立防止への効果」が確認されました。
- 本事業には6名の市民リンクワーカーが参画し、避難者との関係構築や地域のサークル活動や居場所等への橋渡しを担いました。これらの活動を通じて支援者同士のつながりや学びが深まり、地域団体の連携も進んだ結果、リンクワーカー自身が地域の担い手として次なるステップに踏み出す動きも見られました。
他の地域でも応用できること
震災発災時および復興期は地域コミュニティの再構築が必要とされ、孤独・孤立が加速する時期です。専門職だけではなく、市民リンクワーカーなどを通じて、市民を支援し、橋渡しする人材の育成や、新たなコミュニティ構築が必要とされます。ケアと暮らしの編集社では、社会的処方や地域共生を担う人材の役割設計、リンクワーカー養成、行政と民間との連携プログラムについて、制度設計や継続的な助言を行います。


