
「豊岡に、大人も子どもも安心して過ごせる場所があったら——。」
今回お話を伺ったのは、だいかい文庫の一箱本棚オーナーであり、ケアくらメイト(継続寄付者)として活動を支えてくださっている岸之上鮎子さん。ご自身の経験や市役所職員として「子どもにも大人にも居場所が必要だ」と実感してきたといいます。
そんな鮎子さんが、だいかい文庫と出会い、継続寄付を始めるまでのストーリー。そして、継続寄付を通じて感じた変化とは?
毎月のご寄付で応援いただいているケアくらメイトの想いに触れるインタビューを、ぜひご覧ください。
ーーー本日はよろしくお願いします!ケアくらメイトの皆さんがどのような経緯で継続寄付を始めたのか、共感したポイントなどを伺いたいと思います。継続寄付を始める前に、元々どのようなテーマに関心がありましたか?
鮎子さん
私自身、小学校6年生から中学3年間、不登校でした。その後、先生や大人たちに支えられ、社会復帰しましたが「子どもの居場所」というテーマにはずっと関心がありました。
また、市役所職員として、以前に健康増進課にいたことがあり「大人の居場所」というのも中々ないと思っていました。自分に合う場所があるはずなのに、忙しさや疲れからか、それを探す余裕がない人が多いと感じていました。
ーーーそんな背景から、だいかい文庫の活動に関心を持っていただいたんですね。だいかい文庫を知ったきっかけは何でしたか?
鮎子さん
元々はSNSで知りました。守本さん(代表理事)がだいかい文庫を立ち上げる際にクラウドファンディングをしていて、そのクラウドファンディングの情報発信から知りました。私自身、本が好きで、「大開通に本を読んで落ち着ける場所があったらいいな」と思っていたので、だいかい文庫はまさに理想の形だと感じました。
ーーーでは、立ち上げ当初から関心を持ってくださっていたのですね。その後もだいかい文庫に関わり続けてくださっていますが、どのような形で関わってこられましたか?
鮎子さん
クラウドファンディングが終了して、だいかい文庫ができた後、一箱本棚オーナーになりました。本棚を持つことで、だいかい文庫の活動に少しでも関われるのが嬉しかったです。また、だいかい文庫で開催しているイベントやオーナー同士の交流会にも参加して、他のオーナーさんやスタッフとも関わるようになりました。
一箱本棚オーナーとは
だいかい文庫内に、自分専用の本棚を持つことができるオーナー制度です。お気に入りの本、誰かにおすすめしたい本など、置きたい本を自由に並べられます。だいかい文庫の利用者から感想カードをもらえることもあり、本を通した交流のきっかけの一つでもあります。
ーーー今回、継続寄付を申し込んでくださった決め手は何でしたか?
鮎子さん
私自身の実体験もあり、元々「子どもの居場所支援」をしたい気持ちがありました。だいかい文庫の継続寄付の趣旨がまさにそれだったので、「できる限り協力したい」と思ったことがきっかけでした。
ーーー毎月の支払いについて、迷われたり不安に感じたりした点はありましたか?
鮎子さん
もともと一箱本棚オーナーとして月額費を支払っていたので、「プラスオンになるな」とは思いましたが、ランチ2回分を我慢すれば負担にはならないし、価値のあることだと納得しました。
ーーー継続寄付を始めたことで、ご自身の生活や意識に変化はありましたか?
鮎子さん
「自分もだいかい文庫や、それを取り巻く課題や活動に主体的に関わっていこう」という気持ちが強くなりました。継続寄付をはじめてからは、だいかい文庫やケアくらの活動を紹介する機会が増えました。また、中学生の娘にも「こういう場所があるよ」と話すようになりました。
ーーーケアくらメイトとして、今後もっとこういう情報がほしい、こういう機会があったら嬉しいというご希望はありますか?
鮎子さん
もっと多くの人にだいかい文庫を知ってもらいたいですね。利用者に対しては受け身の姿勢でいいと思いますが、まだ知らない人には積極的に発信してほしいです。特に行政や学校と連携して、子どもたちに直接届ける仕組みがあるといいなと思います。
ーーー今日はたくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
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ケアと暮らしの編集社では、毎月のご寄付で活動を応援する継続寄付会員を募集しています。
弊社の活動は制度の狭間に位置しているため、行政の事業や制度事業ではなく、自主事業として行っています。そのため、継続的な活動運営や発展はご寄付を収入にしています。
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継続寄付は、毎月500円から始めていただけます。ぜひご検討ください。
記事執筆者

恒本茉奈実(ファンドレイジング部)
1998年生まれ、岐阜県大垣市出身。地域での多文化共生の取り組みを通じて、社会課題の解決を目指す事業に関心を持つ。新卒から約3年間、NPOなど非営利団体向けのITサービスを提供する企業でディレクターとして従事。その後、地域での実践の場で働きたいという思いから2024年9月よりケアくらに参画。