9月14日(土)、クラウドファンディング企画としてイベント「『10代の孤独と居場所を考える』小澤いぶき氏 × 森川すいめい氏 × 守本陽一 スペシャルトークセッション」を開催しました。
元々の定員数を超えるお申し込みをいただき、当日は37名の方にご参加いただきました!
本レポートでは、当日の様子やトークセッションの内容を一部抜粋をしてご紹介します。

イベント概要

  • 開催日時 :2024年9月14日(土)19:00~20:30
  • 開催場所 :千駄ヶ谷コミュニティセンター サークルルーム3・4
  • 主催:一般社団法人ケアと暮らしの編集社
  • 後援:NPO法人PIECES
  • 内容:ゲスト紹介、ケアと暮らしの編集社事業紹介、トークセッション「10代の孤独と居場所」を考える、感想共有・質疑応答

登壇者のご紹介

小澤 いぶき

一般社団法人Everybeing共同代表/精神科専門医/児童精神科医/NPO法人PIECESファウンダー/こども家庭庁アドバイザー

森川 すいめい

精神科医 / 鍼灸師

守本 陽一

一般社団法人ケアと暮らしの編集社代表理事 / 医師 / 「本と暮らしのあるところ だいかい文庫」館長

トークセッション「10代の孤独と居場所」を考える

当日は「対話」をキーワードに、登壇者それぞれの専門分野から多岐にわたる視点で行ったり来たりしながらセッションを進めていきました。

どうすれば「対話」できる環境が生まれるのか

森川さん:どうすれば「対話」ができる環境ができるのかは、答えはないと思っています。地域で聞いた話だと「大人に余裕がある」ことだそうです。子どもが困った時に、すぐに助けを求められる大人が身近にいること、家庭の場合は親自身も楽でいられる環境が大事なんだと思います。

小澤さん:ACEs(子ども時代の逆境的体験)という、子ども自体に受けた暴力やいじめなどの体験数が多いほど、将来的が健康リスクが高まるという研究があります。この体験があったら将来こんな疾患になるというのは研究の暴力性を感じたりもするんですけど、一方で、子どもの頃に受けた自身が肯定される体験があると、その後のウェルビーイングに肯定的な影響もあるそうです。

守本:子どもたちを囲むコミュニティが家庭の中や学校の中とある一方で、ナナメの関係である「地域にいる色んな大人たち」が真剣に話を聞いてくれた体験があることも大切だと思います。そのナナメの関係である大人を信頼できると思えることの1つとして、 先ほど森川さんが仰った「大人が余裕を持っている」ことがあると思っています。

森川さん:子どもに向かって、外側から一方通行で向かっていくと、子どもは「イエス」か「何も言わない」という選択肢しかないように感じることが多いです。なので、その矢印を逆にして、子どもの声が出発点となり、それが親に伝わり、さらに親戚や地域にも広がっていくような取り組みを行いました。それでも一方通行になる可能性はありますが、重要なのはその一方通行が行ったり来たりすることで、双方向のコミュニケーションや対話が生まれていくんだと感じました。

守本:「親とはこうあるべきもの」だとか、「教師はこうあるべきものだ」と思っている大人ばかりが身近にいると、子どもからの声は受け取ってもらいづらくなります。双方向に対話できる大人が地域にいるといいなと。

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この後は、「子どもが安心して一人でいられる場所とは」や「すでに地域の中にあるのに、外側の声によって奪われていったもの」の話に続きました。

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございます。今回のイベントに関して、トークセッション箇所の録画データの配信を予定しています。当日ご参加が難しかった方もぜひ録画データを見ていただいて、イベントの雰囲気や内容を感じ取っていただければと思います。準備が完了次第アナウンスいたしますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。